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ポーカーと聞くと、テキサスホールデムのような5枚勝負を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。ところがネパールには、手札9枚を3枚ずつ3組に分けて戦う「キティ」という独自のポーカーがあります。1回の手札で最大3回の勝負が生まれる、少し変わった構造のゲームです。
book & board game shop “caravan”店主の望月さんは、ネパールに実際に滞在した経験をもとに、このキティのルールをnote記事で翻訳して紹介しています。うそのたばこ店では毎月、望月さん主催の「世界のトランプゲーム会」を開催しており、キティのようになじみの薄い国のゲームも実際に手を動かして遊べる場になっています。

今回はそのnote記事の内容をもとに、初めてルールを読む方でも迷わずに遊べるよう、キティの準備から遊び方までを整理してご紹介します。
「キティ」とはどんなトランプゲーム?
キティはネパール発祥のポーカーの一種です。世界にはテキサスホールデムのほか、中国の十三張や、ハワイの麻雀に近いプレイ感を持つパイユートなど、地域ごとに個性的なポーカーが存在します。キティはその中でも「手札を3枚ずつのセットに分けて何度も勝負する」という点で異彩を放っています。
- プレイ人数: 原文では明記されていませんが、後述のとおり最大5人での遊び方が紹介されています
- 使うカード: 通常のトランプ1組
- 必要な道具: チップ(原文では10枚を各プレイヤーに配ります)
- ゲームの性格: 手札の組み替えを楽しみながら、じわじわとチップが積み上がっていく気長な勝負

準備
- 各プレイヤーにチップを10枚ずつ配ります。
- 各プレイヤーに手札を9枚ずつ配ります。
- 配られた9枚の手札を見て、その回に参加するかどうかを決めます。
- 参加する場合はチップを1枚、中央に置きます。
- 参加しない場合は手札を伏せて、チップは払いません。
遊び方
キティの最大の特徴は、9枚の手札を「3枚×3セット」として扱うところにあります。配られた9枚をどう3組に組み替えるかが、このゲームの一番の楽しみです。
- 手札9枚を自分の判断で3枚ずつ3つのセットに組み替えます。
- 1セット目(3枚)を場に出し、他の参加プレイヤーと役の強さを比べます。
- 最も高い役を出したプレイヤーがその回の勝者になります。
- 同じ役同士の場合は、より高い数字を持つプレイヤーが勝ちます。数字の強さはA>K>Q>J>10>9>8>7>6>5>4>3>2の順です。
- 最も強いカードを出したプレイヤーが複数いた場合、その回は全員が負けとなります。
- 2セット目、3セット目も同様に勝負を行います。
- 2連続で勝ったプレイヤーが出た時点でゲームが決着し、そのプレイヤーが中央のチップを獲得します。
役の強さは、通常のポーカーの役とほぼ同じ考え方です。原文で紹介されている強さの順は次のとおりです。
- トライアル(3カード): 3枚が同じ数字のカード
- ダブルラン(ストレートフラッシュ): 同じマークで連続した数字のカード
- ラン(ストレート): 連続した数字のカード
- カラー(フラッシュ): 同じマークのカード
- ペア: 2枚が同じ数字のカード
- ハイカード: 最も高い1枚のカード

例えば、ある回に1人が「7・7・2」でペアを出し、もう1人が「8・8・8」でトライアルを出したとします。この場合、役の強さで上回るトライアルの持ち主がその回の勝者です。写真の対局では、実際にトライアルを出したプレイヤーが中央に積み上がったチップを獲得する場面が記録されています。

勝敗と「キティ」「サラミ」の条件
2連続で勝ったプレイヤーがいれば、そこでゲームは終わり、そのプレイヤーが中央のチップをすべて獲得します。ただし、勝者が毎回1人にきれいに決まるとは限りません。
全員がちょうど1勝ずつした場合や、1戦目と3戦目だけ同じプレイヤーが勝ち、2戦目は別のプレイヤーが勝ったような場合は「キティ」という状態になります。キティになると中央のチップはそのまま残り、次のラウンドに持ち越されます。このとき、最初の手札で参加しなかったプレイヤーも新たに参加できるようになります。
やるとわかるのですが、結構「キティ」が続くこともあり、気が付くとチップが貯まって参加せざるを得ない状況が続いたりします
(出典: 望月さんのnote記事より)
チップが積み上がっていくこの感覚こそが、キティというゲーム名の由来にもなっている中心的な面白さです。ネパール本国では、あえてキティを狙って様子を見ながらチップを貯め、ここぞという場面で本気の役を出しにいく戦法もあるそうです。
もう一つ、3連続で勝った場合には「サラミ」と呼ばれる特別な状態になります。
ちなみに3連続で勝った場合は「サラミ」と言って、食べ物のサラミをもらえるそうです(笑)
(出典: 望月さんのnote記事より)

実際に食べ物のサラミを用意するのは難しい場合も多いはずです。望月さんのnoteでは、サラミがない場合は参加していたプレイヤーから追加で3チップをもらう形にするとよいと提案されています。
2戦目の駆け引きが鍵になる理由
キティでは2連続で勝たないと決着になりません。つまり、1戦目にどれだけ強い役を出していても、2戦目を落としてしまえば連勝は途切れてしまいます。
望月さんはnoteの中で、この構造から生まれる駆け引きについて次のように分析しています。2戦目を制することが最終的な勝敗を左右しやすいため、多くのプレイヤーは2戦目のセットに一番強い組み合わせを残す傾向があるはずです。そのうえで、1戦目と3戦目のどちらに次に強いカードを配分するかが腕の見せどころになります。
逆に、あえてキティを狙って中央のチップを貯めたいプレイヤーは、1戦目と3戦目を強くしておき、2戦目だけをあえて弱くしておく組み方も考えられます。9枚をどう3組に割り振るかという、配り直しのできないパズルのような判断が、このゲームの奥行きを作っています。
よくある質問
Q.キティは何人で遊ぶのが向いていますか?
望月さんのnoteでは、最大人数の5人で遊ぶとキティの状態になることが多く、盛り上がりやすいと紹介されています。キティが続くほどチップが積み上がっていく緊張感を味わいやすいため、5人でのプレイがおすすめの遊び方として挙げられています。
Q.チップがない場合はどうすればよいですか?
原文の指示ではチップの使用が前提になっています。専用のポーカーチップがなければ、おはじきや小さなコインなど、数を数えやすいもので代用しても問題はないはずです。ゲームの本質は中央に積み上がる数の増減にあるため、代用品でも十分に駆け引きを楽しめます。
Q.役の強さや数字の順位を覚えるのが大変そうです。
役の強さは通常のポーカーとほぼ同じ並びで、トライアル、ダブルラン、ラン、カラー、ペア、ハイカードの順です。数字の強さはA、K、Q、J、10から2まで降順に並ぶだけなので、一度手元で並べてみると意外と早く覚えられます。
遊ぶトランプを探すなら

写真のトランプ: Bicycle Fuchsia Playing Cards by US Playing Card Co(商品ページ)
キティのように手札を組み替えて楽しむゲームは、通常の52枚のトランプ1組があれば十分に遊べます。世界には他にも数え切れないほどのトランプゲームがあり、トランプゲームの種類まとめでも様々なルールを紹介しています。

プレイ用にまず1組きちんとしたトランプが欲しいという方は定番のトランプから選ぶと失敗がありません。せっかくならゲーム会の雰囲気に合わせたデザインで遊びたいという方にはいろいろなデザインのトランプも揃っています。

気の合う友人と時間を気にせず、キティのじわじわとしたチップの積み上がりを味わってみてください。うそのたばこ店の「世界のトランプゲーム会」でも、望月さんの解説つきでこうしたゲームを試せる機会がありますので、実際に手札を組み替える感覚を確かめてみるのもおすすめです。
東京で今日じゅうに一組手に入れたいなら、浅草橋〜蔵前のあいだにある実店舗もどうぞ。店は24時間開いていて、ショーケースに並ぶ300種類以上から実物を見て選べます。会計はセルフレジです(現金は使えません)。テーブル席があるので、買ったその場で遊んでいくこともできます。場所と使い方は店舗案内をご覧ください。
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